ユッカ

クサスギカズラ目／クサスギカズラ科／イトラン属　花期／5月中旬～6月中旬、10月下旬～11月（～1月）
学名（アツバキミガヨラン）／Yucca gloriosa L.
学名（キミガヨラン）／Yucca gloriosa var. tristis Carrière

危険外来種

アツバキミガヨラン＝生態系被害防止外来種リスト「重点対策外来種」

朝焼けを浴びた#ユッカ　鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区　2016/11/13

園芸栽培される、北米原産の常緑低木。ぱっと見は木なのか大型な草なのかよくわからない、アロエの仲間みたいなやつ、といった感じのもの。一般的にはイトラン属に分類される植物を総称してユッカと呼ぶ。花が大きく優美で洋ランぽい形状をしているのでユッカラン（ゆっか蘭）とも。ランの仲間ではない。姿が男性的で精力的に葉を繁らせるとかで（ちょっと意味はわからないが）、セイネンノキ（青年の木）という名前で流通していることも。ユッカは総称であるが、具体的には主にアツバキミガヨラン（厚葉君が代蘭）を指す。樹高は葉だけで1m以上、古い株は幹が現われてより背高に、そこから更に1m以上の花茎（かけい）を伸ばして花を咲かせる。湘南・鎌倉・三浦半島では特に海辺の地域で多く栽培されている。砂地などの乾燥した場所を好み、強風や潮風などにも耐えられ、南国情緒を醸し出す熱帯風の（トロピカルな）姿の木で、花がなくとも観葉植物として有用、ということで臨海地にうってつけなのだろう。海岸植物というわけではない。病害虫なく、栽培は勘弁で、放ったらかしでもよく開花する。

海辺に植栽された#ユッカ（花は蕾）　横須賀市・観音崎公園　2020/10/25

海辺に植栽された#ユッカ（花は蕾）　横須賀市・観音崎公園　2020/10/25

#ユッカ　横須賀市・荒崎公園　2016/10/23

#ユッカの大株　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

下葉がよく垂れた#ユッカ　鎌倉市・大船フラワーセンター　2020/11/03

葉は、ざらざらした皮のような質感で、多肉というほどでもないがやや肉厚。縁（ふち）に鋸歯（棘）なし。下葉も上向きにつんつん生える。葉がやや幅狭のやや薄めで、下葉が下向きに垂れる傾向があるならアツバでない変種（または別種）のキミガヨラン、らしい。※アツバキミガヨランであろうものとキミガヨランとして栽培されているものを比較してみたことがあるが、たいした違いは見出せなかったので、本頁ではユッカとして総称しこの両者を分けない。いずれにせよ葉の先端は尖っていて刺さると痛いので注意が必要。

#ユッカの葉　横須賀市・観音崎公園　2020/10/25

#ユッカの葉　横須賀市・荒崎公園　2016/10/23

#ユッカの葉　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

#ユッカ（キミガヨラン）のよく垂れる葉　東京都文京区・小石川植物園　2020/01/21

他に、イトラン（糸蘭）もユッカの仲間。葉の縁の繊維がほつれて細くて長い白い糸が飛び出ているのが特長。観葉植物も扱うおしゃれ園芸店に希に置いてあるか。どれだけの種類が日本に入ってきているかは知らないが、近似種はこれら以外にも多々あり。

ユッカの花

葉の中心部から一本の花茎（かけい）を直立させて、上部に花序を付ける。巫女（みこ）が舞で用いる神楽鈴（かぐらすず）のような姿。小花は（うっすら黄緑色ないしクリーム色っぽい）ほぼ白色で、やや閉じ気味な状態で下向きに咲く。花は初夏と秋の二度咲き。温暖化が叫ばれる昨今は、年が明けても咲くことあり。

#ユッカの蕾　横須賀市・観音崎公園　2020/10/25

#ユッカの蕾　横須賀市・観音崎公園　2020/10/25

#ユッカの蕾　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

#ユッカ　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

#ユッカ　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

#ユッカ　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

#ユッカ　横須賀市・荒崎公園　2016/10/23

#ユッカ　鎌倉市・大船フラワーセンター　2020/11/03

#ユッカの花の中身は基本的には見えない　横須賀市・荒崎公園　2016/10/23

#ユッカの花の中身　横須賀市長井　2016/10/23

#ユッカの花の中身　茅ヶ崎市・太陽の郷庭園　2021/10/11

アツバでないキミガヨランの花は、やや小さめで、外側に紫色を帯びた線が入るとか。

ユッカの実

見かけた例（ためし）なし。

#ユッカの花の残骸　横須賀市・千代ヶ崎　2017/08/29

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